かわじま呉汁−田の畦豆物語
川島町では、四方を川に囲まれた特徴的な地形から昔から稲作が盛んでした。
その稲作のかたわら、田んぼの畔に大豆を一緒に栽培していました。というのは、大豆はやせた土地でも十分に育つという特性があることと、空いた土地の有効的な利用をするという理由からです。
田んぼの畔で栽培するので、通称「たのくろ豆」とも呼ばれています。
秋になり肌寒くなってきた頃、この豆は収穫されます。各家庭では、収穫したばかりの豆をすり鉢ですり、呉汁を作っていました。
呉汁食べたさに豆の収穫を楽しみにしていたというお年寄りの話もあるほどポピュラーな郷土食で、冬場の貴重なタンパク源でもありました。
昔の食生活は質素なもので、呉汁の具には、油揚げと、入れても野菜1〜2種類だった家庭が多いようです。豆をメインに食べる味噌汁といった感じでしょうか。
ご飯にそのままかけて食べるという人も多くいたようです。
現在川島町では、調理が面倒で呉汁を食べなくなったり、核家族化や町外からの人口流入により郷土食である「呉汁」が序々に忘れ去られる状況にあります。
そこで商工会では、この食文化を継承し、と同時に地域を活性化させるために「かわじま呉汁」を開発いたしました。
「かわじま呉汁」とは、「呉汁」をもっと美味しく食べられるように、という観点から開発した川島オリジナルの呉汁です。
たっぷりの野菜と芋がらのシャキシャキ感が最大の特徴で、農村の旨味と栄養がこの一杯に凝縮されていますので、最後の一滴までお楽しみいただける料理です。
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